挑戦できる環境づくり
『チームとして機能する会社を目指す』という記事で、私の経営方針として3つの環境づくりについて触れましたが、その3つを1つずつ説明したいと思います。
まず1つ目は、挑戦することができる環境についてです。
貢献度とリスクを見積もることができたら挑戦できる
私の会社は、大きく分けると3つの事業を行っています。
- 日常生活で生じる健康、人間関係、自己存在に関する悩みに応えるカウンセリング
- スポーツに取り組む人の成長、目的達成、セカンドキャリアに関する相談に応えるコーチング
- 企業の人材育成のための研修、コンサルティング、コーチング
この3つの事業は、
『健康、教育、スポーツ、企業における社会的課題の解決を目指す』というコンセプトのもと行っていますが、このコンセプトの範囲内であれば新しい挑戦を認めています。
新しい挑戦の定義は、現在収益を得ることができていること以外の取り組みです。
そのため、新しい挑戦をしたいという場合は、誰にどんな貢献ができる取り組なのかということと、そこに含まれるリスクを明確にすることを求めています。
上記が明確であれば、あとはどのように収益を得るのかという仕組みを一緒に考え、実現していくという流れになります。
『やってみたい』という思いだけでは不十分
意欲のある人は、こんなことをやってみたいという思いを提案してくれるという点は頼もしいのですが、誰にどんな貢献ができるのかという点とそこに
生じるリスクがごっそりと抜け落ちていることがあります。
それだとギャンブルをするようなものなので、そこにお金を投資することはできません。
今、収益を上げることができている事業も、丁寧に貢献度とリスクを精査して形にしてきました。
経営をしているのでリスクを無視して実行することはありませんが、貢献度の見積もりが甘かった取り組みはすべて形になっていません。
私自身も、11年間でいろいろと試行錯誤して形にすることができなかったものもあります。
リスクの許容範囲なら失敗してもOK
やってみる価値があると感じたことに挑戦できる環境というのは、失敗したことで生じる損害が、見積もったリスクの許容範囲なら失敗しても良いと
いうことが前提でなければならないと思っています。
リスクを見積もるのは、1つの取り組みを実行する条件であると同時に失敗した時にそれを受け入れることができる条件でもあるのです。
この前提があるとやってみる価値があると感じたことを実行しやすいので、挑戦ができる環境を整えるということは、思い切って行動ができる安心感を自覚してもらうということでもあると思っています。
失敗は成功につながる洞察力と分析力を養う機会
見積もったリスクの許容範囲で失敗をする経験は、失敗を成功につなげる修正力を養う機会でもあります。
私はカウンセラーとしての力を生かして、この部分に対してはある意味で厳しく考えることを求めていきます。
自分の失敗を洞察して、分析をしなければ同じ失敗を繰り返してしまうからです。
失敗することを認めるということは、自分の失敗をしっかりと見つめ直し、洞察力や分析力を養う機会を提供するということでもあります。
まとめ
挑戦心、向上心のある人が活動しやすい環境とは、決して自由気ままにやりたいことができるということではなく、事業を成り立たせるための力を養う機会のある環境ということです。
このような環境を提供すると、力をつけて独立するという形で離れていく人も出てきます。
実際にそういう事例もありました。
でもそれは私にとっても会社にとってもマイナスではないと考えています。
経営者が一緒に働く人の成長を望まないようでは、経営者自身も会社も成長することはないと思っているので、挑戦によって成長できる環境は提供して行きたいと思っています。
この記事を書いた人
衣川竜也
アスリートのキャリア構築を支援するオンラインサロン