人間関係が上手くいかな人が抱えている心理的特徴
私は仕事柄、人間関係の悩みの相談を受けることが多いのですが、その中で人間関係が上手くいかない理由が自分自身の中にある人に共通していることが多いポイントについて書きたいと思います。
スポーツ界でも監督やコーチ、チームメイトとの関係に悩み競技成績が低下したり、チームを去ることになったり、その競技自体を辞めることになってしまいます。
アスリートにとって人間関係を築く力は、競技生活を送りやすい環境を手に入れるために必要な力なので、人間関係を構築する上で気を付けた方が良い思考法を紹介したいと思います。
気を使た方が良いことを知るということは、どのようなコミュニケーションを取ることが望ましいかもわかると思います。
人間関係が上手くいかないと悩んでいる人が、自分の心の中で自己否定を習慣化しています。
この自己否定は、自覚している人もいますが、自覚できていない人もいます。
自己否定をしているということは自尊心が低いのですが、自分を尊重することができていない人は、他人のことも尊重できない傾向があり、それが人間関係に表れてしまうのです。
自尊心の低下は人間関係に影響する
自尊心とは、自分のありのまま存在を受け入れて尊重する気持ちですが、さまざまな理由で自分のことを受け入れることができず、尊重することもできない状態になることもあります。
誰にでも生きている中で自尊心が低下してしまうことがありますが、低下したままというのはあまりいい状態ではありません。
低下したままだと、どうしても人間関係でもうまくいかないことが多くなってしまうからです。
下記のような人間関係が、自尊心の低さが影響している一例です。
- 他人が自分のことを悪く思っているのではないだろうかという思いが
頭から離れず、人と仲良くなりたいのに避けてしまう。 - 自分のことを否定する人のことやその人の言葉ばかりを思い出す。
- 自分と仲良くしてくれる人や認めてくれる人もいるのに、認めてくれて
いない人に認めてもらおうとしすぎて、その人にばかり近づいてしまう。 - 恋愛で、自分のことを大切にしてくれない人ばかりと付き合ってしまう。
でも、そんな人となかなか別れられない。
自尊心が低下したままの人は、自分で自分を否定してしまっていて、自己否定感を証明してくれる人と接しようとしてしまいます。
『自分はダメな人間だ』、『どうせ嫌われる』、『何をしてもうまくいかない』などという思いを持ち続けていると、そういうことを自分に言ってきたり、自分のことを尊重してくれない態度をとる人といることで、自分が自分に対して思っていることが証明されるような感じがして、変に安心してしまっているのです。
自分に否定的な態度をとる人は嫌なはずなのに、他人に否定的な態度をとる人は自分との距離を近づけようとしてくれるという点で関係性を築きやすいため、近づいてしまうという傾向もあります。
他人の好意を信じることができない
自分は否定され、非難されるところがあると思い込んでいると、好意を持って接してくれる人、仲良くなろうと距離を近づけようとしてくれる人に対して、素直になれません。
他人への偏見が弱い人や、否定ばかりせず、相手を理解しようとしたり、尊重しようという態度を持った人がいて親しくなれる機会があっても、自尊心が低いままの人は、その人からも嫌われるのではないかと思って近づこうとしません。
自分への否定的な思いは、自分の心の中にあるのですが、それが他人の心の中にあると想像して、本来は自分のことを理解しようとしてくれる相手に対しても疑いの気持ちを持ってしまうのです。
人間関係を上手く築けるようになるには
人間関係を上手く築けるようになるには、コミュニケーションに意識が向きがちですが、その前にやるべきことがあります。
まず、そのやるべきことからでいいので、しっかりと取り組めるようにして下さい。
そのやるべきことは、自分を否定してしまっている自分としっかりと和解することです。
自尊心が低い人は、他人の心の中を勝手に想像せず、自分の心に意識を向けて、自分を否定してしまっている自分としっかりと和解することが必要です。
他人と自分の人間関係ではなく、自分自身との関係をよくすることから始めて下さい。
それが、他人との人間関係をよくするための第一歩なのです。
自分は心の中で自分自身を否定しているなと気づいたら、それを止めることから始めてみましょう。
この記事を書いた人
衣川竜也
アスリートのキャリア構築を支援するオンラインサロン