アスリートに身につけて欲しい頭脳労働ができる力

生産性を高めるには頭脳労働が必要

今回は、頭脳労働とは何かについて、自分の経験から感じていることについて書いてみました。
私はいろんなアスリートと会っていて、現役時代から頭脳労働を行うことができている人は引退後のキャリアもスムーズに構築できている人が多い気がしています。
それは、指導者として求められるということはもちろん、他の仕事について成果を出すというケースにも当てはまります。
頭脳労働とは何かを意識していると、競技生活の中でもセカンドキャリアでも活動の仕方が少し変わってくるのではないかと思うのです。

頭脳労働ができる人は貴重な存在

頭脳労働ができる人は、仕事を効率的に進めることができるし、自分以外の人の行動を促進したり、仕事に対して積極的な姿勢で向き合います。
そのため、頭脳労働ができる人がいると職場の生産性は高まります。

起業してから12年目に入っていますが、しみじみと感じているのは頭脳労働ができる人材が会社にいると助かるということです。
そして、同時に頭脳労働ができる人材を確保することも育てることも容易ではないなと感じています。
さらに頭脳労働ができる素質は、社会人になるまでの人生経験と社会人になって数年の経験で作られているように感じています。

頭脳労働ができるかどうかは、特に社会人になるまでの経験が大きく影響して、そんな人は仕事の経験を積むことや職場の仕組みを理解した後は、頭脳労働によってどんどん成果を上げていきます。
働くようになってから頭脳労働ができる力を身につけることは容易ではなく、自分の価値感や心の癖を大きく変容させることが必要だと感じています。

この後には、頭脳労働ができる人の特徴や頭脳労働ができる力を身につける方法について説明しています。

肉体労働と頭脳労働の違い

ちなみに頭脳労働と対比するのは肉体労働ですが、肉体労働とは体を動かす労働という意味ではなく、与えられた仕事を行う作業、決まったものを量産する作業のことを言います。
肉体労働の報酬は、作業をした時間に対して払われます。
私の仕事で言うと、仕事中に頭脳は使いますがカウンセリング、コーチング、コンサルティングなどは肉体労働と考えています。

頭脳労働とは、価値を創造する仕事です。
そして、その手段としてアイデアや企画を考える仕事です。
頭脳労働の報酬は、想像した価値が生み出してくれる利益です。
そのため、時間を費やすしてアイデアや企画を考えても、価値が想像できていなければ報酬が得られません。
私の仕事で言うと、会社の方針や計画を考えることは価値のあるサービスを社会に提供していくことにつながり、ホームページやブログを書くことは提供するサービスの価値を認知してもらうことにつながるので、それらが頭脳労働になります。

デスクワークや他人にアドバイスをするような仕事だからと言って頭脳労働なのではなく、自分が行う“作業”と社会への貢献をつないで価値を生み出すことが頭脳労働だということです。

頭脳労働ができる人の特徴

会社員時代と起業してから一緒に働いた人、仕事で関わった人の中で頭脳労働ができる人には下記のような特徴があったなと感じています。

頭脳労働ができる人が持っている特徴
  • 自己効力感と自立心が高い
  • 承認欲求よりも貢献欲求が高い
  • 物事を多角的に見ることができる
  • 論理的な思考ができる
  • 先のことを見通せる想像力

上記を詳しく説明するとこんな感じです。
自分のやることは何らかの効果が生み出せるという感覚があって、自分で考えて行動しようとすることができて、人から認められたいという欲求よりも他人に貢献したいという思いが行動の原動力になっている。
物事の細部に注意を払う視点と全体から見て状態を把握する視点を使い分けることができる。
さらに感情や思い込みの影響を出来るだけ排除して、目の前の状況や新しく得た情報と自分が持っている情報を整理して理に適った判断ができる。
今何をすべきかを判断する時に、近い将来に達成したい目的と達成までの過程を想像できる力がある。

上記のような特徴は、幼少期からの体験の影響を強く受けるの上に大人になってから向上させることが容易ではないため、社会人になってから頭脳労働ができるようになるのは簡単ではないと感じています。

頭脳労働ができる能力の開花とコーチング

私は、コーチングを受けることは頭脳労働ができる能力を開花する可能性があると思っています。
そう思う理由は2つあります。

1つは、人間の脳の発達、人格形成と能力の関係について知識のある専門家なら、相談者のどのような心理的要因を向上させれば頭脳労働ができるようになるか想定してコーチングを進めていけるという理由です。
もう1つは、私が実際にコーチングを行ってきた中で、頭脳労働ができるようになって仕事の成果が上がった人が何人もいるという理由です。

2つ目の理由に関しては素質はあるけど伸び悩んでいた人にコーチングによってきっかけを提供したら能力が開花したという感じです。
誰でもコーチングを受けたら能力が開花するというわけではないということも自分の実績から感じています。

頭脳労働ができるようになりたい、部下に頭脳労働ができるようになって欲しいという方は、コーチングという手段を試してみてみるのも良いのではないかと思います。

この記事を書いた人

衣川竜也

衣川竜也

株式会社AXIA 代表取締役
メンタルトレーナー、心理カウンセラーとして大阪を拠点に活動しています。
このサイトでは、主にアスリートのキャリア構築に関する心理的要素について
記事を書いています。

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