スポーツすることで体と共に心も鍛えられます。
鍛えられるというのは、体力的にきついと感じる練習の中で精神的に強くなるということだけでなく、パフォーマンスを向上させるために創意工夫をしたり、練習の計画を練ることなどによって頭を使うことで身につく思考力も含みます。
この記事では、スポーツを競技レベルで継続することによって養われる力について書きたいと思います。
スポーツで培った力は、さまざまな仕事にも活かすことができます。
アスリートが、競技生活と並行して仕事をする場合にも、セカンドキャリアを歩む上でも競技生活によって養われた心の力は大きな武器になるので、スポーツで養われる心の力の中で重要だと思うものを取りあげて説明したいと思います。
スポーツによって養われる力
下記の内容が、競技生活を送ることで身につく力のすべてというわけではありませんが、多くのアスリートが競技生活を通じて身につけていると感じるものを取り上げてみました。
・目的を見据えて努力目標を設定する計画力
・計画したことを推し進める実行力
・自分の弱点や課題を克服する修正力
・自分と他人の差を見極める分析力
・プレッシャーに対する耐性力
競技生活の中で自主的な努力によって実力を向上させてきた選手ほど上記の能力は高いように感じます。
自分の競技力を向上させるためには、目的と目標設定を明確にして、必要な努力を実行すること、その中で弱点や課題が見つかったらより良い形に修正すること、勝負においては自分と相手の力量を見極めて勝つための戦略を練ること、プレッシャーのある中で思い切った判断と行動をすること、などが求められるため、真剣に競技に取り組むほど心の力も高まっていくと言えます。
スポーツで得た力の自覚
競技生活では、さまざまな心の力が養われるのですが、その力を自覚できている人と自覚できていない人がいます。
自覚できている人ほど、競技においては自分のメンタルの安定を保てたり、他人を指導することに長けているという傾向を感じます。
また、スポーツ以外の仕事をする時には、自分の力を活かせる分野を想像しやすい、仕事においても自己成長を推進していくことができているように感じます。
自分が競技生活によってどのような心の力を養っているか自覚できていない人ほど、『自分は競技以外はできない』という思い込みが強く、プロアスリートなら競技生活が終わることに強い不安を感じていたり、学生アスリートならどんな分野で働くかをイメージすることができずに困っているという傾向があります。
自分の競技力を支えている心の力を分析する
スポーツをしている人は、競技に打ち込んでいる時期があって優秀な成績を収めていたとしても競技だけを続けることはできません。
引退をして別の仕事をする場合でも、その競技に関わる仕事をする場合でも、指導者となる場合でも、そこで必要となるのは目に見えない心の力を使って社会に貢献することとなります。
そのためには、競技生活を送っている中で自分はどのような取り組みをしてきたから競技力を延ばしてこれたのかということを振り返る必要があります。
自分の心の力を分析する時には、どんな成績を残してきたかに注目するのではなく、どんな取り組みを継続してきたかという点とどんな考えで競技を続けてきたのかということを振り返ってください。
結果というのは他の選手やチームとの力関係の中で決定するもので、良い取り組みをしたからと言って良い結果が必ず伴うというものではありません。
相手との比較で決まる結果からでは、自分の心の力を見つけ出すことが難しいと言えます。
取り組み方は、自分の意思と行動によって決まるものなので、自分が取り組みを継続して成長してこれたのはなぜなのかという視点で振り返ると、自分の取り組みを支えていた心の力が明らかになってきます。
取り組みを支えている心の力は、どのような仕事にも応用することができます。
競技生活を送っている人も競技生活を終えた人も、一度自分の取り組みを振り返ってみて下さい。
必ず自分の自信を高めてくれる心の力が見つかると思います。
競技生活を頑張っているアスリートには、その頑張りで得られる力を競技だけでなく、自分の人生をより良くしていくために引退後の人生にも活かして欲しいと思っています。
この記事を書いた人
衣川竜也
アスリートのキャリア構築を支援するオンラインサロン
アスリートとしてのキャリアを次のキャリアに繋げていくことを応援します。