スポーツにおける能力の発揮と承認欲求の関係

褒められたら伸びる人は承認欲求が強い人

仕事柄、ビジネスやスポーツで、環境が変わったことでパフォーマンスが落ちてしまったという悩みを相談されることがあるのですが、話を聴いていると承認欲求と関係しているケースが多いと感じています。
この記事を読んでおられる方の中に、職場が変ったり、所属チームが変ったことをきっかけにパフォーマンスが落ちてしまったという経験のある人は、下記の内容が当てはまるかもしれません。

承認欲求とは

承認欲求は、『他人から認められたい、注目されたい、良い評価をして欲しい』という欲求です。
承認欲求は、努力をするモチベーションになることもありますが、努力をせずに承認を得ようとしたり、自分の成果などを偽って承認を得ようとすると自己成長の妨げること、目的を見失うこと、人間関係を損ねることにつながってしまうこともあります。
場合によっては、健康を害したり、金銭的な問題が生じることもあります。

承認欲求は、努力をするための原動力になりますが、努力の過程で承認欲求だけでなく、他者への貢献の欲求が芽生えるようになることが望ましいと言えます。
この承認欲求は、スポーツをする上でも努力を促進するちからとなるので、上手く刺激することで競技力の向上につなげることができるのです。

承認欲求の強さと生まれつき性格

承認欲求の強さは個人差がありますが、その差は生まれ持った性格である気質が関係しています。
どういうことかと言うと、人間の性格は防衛戦略であるため、無意識に安心を求めているのですが、人から承認されることが安心につながる人は、承認欲求が強いという傾向があるということです。

例えば、自分の考え方に根拠のない自信が持てる人は、その考えを行動に移すことが容易にできるので、誰かに自分の考え方を承認してもらう必要がないのですが、自分の考え方が正しいのか、行動しても失敗はしないだろうかと考えてしまう人は、自分の考えを行動に移すためには誰かに承認をしてもらって不安が軽減される必要があります。

承認欲求の強い人が力を発揮できる環境

承認欲求は、誰かに褒めてもらったり、注目を浴びることで満たされるのですが、承認欲求が強い人ほど、自分のことを褒めてくれたり、注目してくれる人がいる環境の方が力を発揮できます。

相談を受けている中でよくある話は、自分の承認欲求が満たされやすい環境だと力を発揮できていた人が、環境が変分かったことでやる気が出なくなってしまったり、行動に迷いが生じるようになってというものです。
話を聴いていると、新しい環境では自分を褒めたり、注目してくれる人がいなくなっていたということがあります。

環境の変化によって仕事やスポーツのパフォーマンスが下がってしまったいう人は、再度他人から応援や注目をしてもらうこと、そして自分が承認を求める傾向が強い性格だと自覚して人と接することが、パフォーマンスの回復と維持につながっていきます。

承認欲求が強い人ほど、周囲の人から上手に可愛がってもらえること、応援されることがパフォーマンスの維持につながるので、それを意識した人間関係を構築することを心掛けてみてください。

この記事を書いた人

衣川竜也

衣川竜也

株式会社AXIA 代表取締役
メンタルトレーナー、心理カウンセラーとして大阪を拠点に活動しています。
このサイトでは、主にアスリートのキャリア構築に関する心理的要素について
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