キャリアに不安を抱えたアスリートへ
メンタルトレーナーとして活動を始めて13年ほど経ちますが、多くのアスリートとお会い競技生活のサポートをさせて頂いたり、引退後の人生の相談を受けたりしてきた中でアスリートの生き方の多様性に触れてこれたことは大きな財産だと思っています。
アスリートによって“現役生活”と“引退”の境目は人それぞれで、自分のアスリートとしての人生を工夫と努力によって生活の基盤となる収入を作りながら長く現役生活を送っている人もいれば、競技をきっぱりと辞めて新しいキャリアに競技人生で学んだことを活かしている人もいる。
また、競技で培ったノウハウで指導者をしたり、他競技へのコーチングを手掛けたりしている人もいます。
現在は、人の生き方自体が多様化している中でアスリートの人生も様々な選択肢があり、その中で自分に適した選択肢を選んで競技人生を送ることができるということを多くのアスリートが証明してくれています。
アスリートが選べるキャリア構築の多様性
アスリートのキャリアというと現役生活を終えて、一般的な社会人が一つの職業で一定の経験を積み始めたころに新しいキャリアがスタートするという傾向があります。
そして、アスリートが選べるセカンドキャリアとしてイメージできるものの多くは指導者として競技に関わること、解説者、タレントになるなどメディアへの露出がある仕事だと思いますが、実際は様々な選択肢があります。
現在は、選手として引退をしてから次のキャリアに進む人もいれば、現役生活を続けながらも自分でビジネスを始めるなどして競技以外でも収入を得るデュアルキャリアを選択する人も増えています。
引退後をしてから進むキャリアには、野球やサッカーなどのプロチームがある程度の規模である場合は、指導者以外の道として運営側のスタッフになるという選択肢もあります。
競技からは離れて会社員になるというのも一つの選択肢です。
球団の職員としての会社員という道もあれば、スポーツとは全く関係のない分野で会社員になる道もあります。
資格を取ったり、大学に入るなどして別のキャリアで働くために学び直すという道もあります。
テレビに出演できるようなタレントになる人もいます。
起業して自分の事業を立ち上げる人もいます。
デュアルキャリアとしては、フリーランスでコピーライティングやマーケティングなどの仕事を請け負っている選手もいれば、自分のブランドの商品を販売したり、自分のやっている競技を子供に教えるスクールを開く、会社を立ち上げて経営と競技生活を両立させている人もいます。
ユーチューブの配信を継続しながら競技生活をしているというのも、一つのデュアルキャリアといえるかもしれません。
アスリートのキャリアを豊かにするカギは情報収集能力
上記で紹介したようにアスリートが選択できるキャリアはいろいろあって、もっと細かく分類するとさらに多様性は膨らむと思います。
ただ、私のように様々な競技、様々なキャリアのアスリートと接する機会があれば、アスリートが選べるキャリアに多様性があるということがわかるのですが、学生アスリートや自分がいる競技の世界以外の人と接する機会を持つことができていないアスリートはどうしても持っている情報に限りがあります。
私は、アスリートが競技に集中しつつもキャリアに関する視野が広がるような情報を得ることができる機会が増えることが望ましいと思っています。
人間は持っていない選択肢を選ぶことができないので、情報を得ることで選択肢が増えて自分に合ったキャリアを選びやすくなるでしょう。
少しアンテナを張れば、今はネットでいろいろな情報を得ることができます。
例えば、twitterでいろいろなアスリートと元アスリートをフォローしておくだけでもキャリアに関する情報がたくさん得られます。
私自身もtwitterを見ているだけでもいろんなキャリアの構築の仕方があるものだと興味深く情報を集めています。
アスリートが情報交換できるオンラインサロン
私達が運営しているこのサイトもアスリートがキャリアに関する情報を得ることができる一つのきっかけになればと思っています。
また、更にアスリートに必要な情報が届けられるようにこのサイトを土台としてオンラインサロンを立ち上げています。
【キャリアビルト研究所】と名付けたオンラインサロンは、数名のプロジェクトメンバーが立ち上げたもので、アスリート同士の交流だけでなく、アスリートが様々な分野で活躍しているビジネスマンや専門家から情報を得ることが出来たり、交流をすることができるようになっています。
例えば私の場合は、自分が競技生活からどのようにビジネスの世界、心理カウンセリングの世界にキャリアを映してきたのかという情報であったり、経営者として行っているタイムリーな活動内容を発信する予定なのです。
このような実体験を基にした情報を伝え合うことで、誰かの発信した情報が誰かの成長につながるような場を提供していきたいと思っています。